車上荒らし 〜対策への道〜 その3 「こんな車が狙われる!車上荒らしに遭う車の共通点」

COLUMN
車上荒らし 〜対策への道〜
こんな車が狙われる!車上荒らしに遭う車の共通点 

2020/09/15
#車上荒らし #対策 #狙われやすい車種 #カーナビ盗難


想像しただけで身の毛もよだつ車上荒らし

普段何事もないと車上荒らしに遭うかもしれない、
なんて心配はしない方も多いのではないのでしょうか?

しかし、愛車の窓ガラスが粉々に砕かれ、車中に置いてあったものがこつぜんと消えている、、、
なんて考えただけでも身の毛のよだつ話ですよね。

今回は狙われやすい車の特徴をピックアップ。
あなたの愛車は大丈夫ですか?
どんな車が狙われてしまうのか、そしてどんな対策をしたらいいのか?
とことん掘り下げていきます!


│ こんな車がカモに!「狙われやすい車種」

よくトヨタ車は車両盗難にあいやすいと言われますが、
車両荒らし被害において「狙われやすい車種」について実際に統計が出ています。

自動車盗難防止に関する官民合同プロジェクトチームの出した統計によると
 

2019年   盗難被害ランキング(台数順)
1位 トヨタ プリウス
2位 トヨタ ランドクルーザー
3位 トヨタ ハイエース(レジアスを含む)
4位 トヨタ レクサスLS
5位 トヨタ アルファード

と、圧倒的にトヨタ車がランキングの大部分を占めています。
以前はハイエースやランドクルーザーが盗難されやすい車種の常連でしたが
2010年代半ばから後半までプリウスが1位を独占状態。

このランキングを盗難率順に並び変えると

1位 トヨタ レクサスLS 3.1%
2位 トヨタ ランドクルーザー 2.7%
3位 トヨタ プリウス 0.4%
4位 トヨタ ハイエース 0.4%
5位 トヨタ アルファード 0.4%

と、流通数の少なさからレクサスの盗難率が上がっています。
ランドクルーザーは昔から盗難被害に遭いやすいといわれる車種のひとつですが
被害台数も多いうえ盗難率も群を抜いて多く、あらためて危険を感じさせる結果に。

流通台数が多いのも盗難被害に遭ってしまう理由のひとつですが、
車上荒らしが狙いやすい特徴があると言われています。

それが窓のサイズです。
車上狙いの犯行は多くの場合窓ガラスを割って車内に侵入するため、
窓が小さいと犯行が目立ちにくく狙われやすいのです。

もちろん上記の車種だと絶対狙われるという訳ではありません。
警察庁の犯罪統計資料によると、2019年だけで7,143件もの自動車盗難が起きています。
最近では車両自体の盗難だけではなく、ホイール、ナンバープレートなどを盗っていくというケースも多く、
どんな車種であれ防犯対策をしっかり施しておくに越したことはないでしょう。


我が家の車には盗ってもどうしようもないものしか載せてないし大丈夫!
なんて気を抜いてはいけません。
車上荒らしは売っても大してお金にならないような物でも盗んでいきます。

狙われやすい車の2つ目の特徴、それは車の中に荷物を載せたままの車です。


 ランキング大変動!被害最多はなんと〇〇

毎年発表される車上荒らしに関する各種データですが、
2019年は車上荒らしで狙われる被害品ランキングに大幅な変化が見られました。

損害保険各社が加盟する日本損害保険協会が2019年3月「自動車盗難事故実態調査結果」によると、
車上荒らしの被害品ランキング1位となったのはなんと「外装部品」でした。
バンパーやドアミラーなどを外して持ち去るケースが多発。

 

 

2位はスポーツ用品、3位がバッグ類と、転売しやすそうなものが続き、4位は盗んですぐ使える「金銭・カード」です。

これまで1位の常連だったカーナビは5位と大幅にランクダウン。

これは車両保険が支払われた件数順の為、車上荒らし被害件数とは異なります。
被害が少額な場合、車両保険を使うと翌年の保険金額が上がるので含まれないことが多いのですが
令和元年中の被害件数は東京都内だけでも2,585件と他人ごとではない数値です。
(警視庁発表。自動車に限らず駐輪した自転車の前カゴ等から荷物を盗むものも含みます。)

 

車内の忘れ物は格好の獲物
車の中に忘れ物をして家まで帰ってしまい、
明日も乗るからいいやとそのまま置きっぱなしにした経験はありませんか?

バッグやポーチなど貴重品が入っているようなものや、
スマートフォン、ゲーム機などは車上狙いから見たらお宝です。
もし置き忘れてしまった時は、なるべく早く回収しましょう。

さらに音楽プレーヤーやDVD、ETCカード、ちょっとした小銭など
日頃から使用する物であっても可能な限り車内に置いておかないのがベターです。
過去にはボロボロの地図をわざわざ盗っていく、といったケースも。

もう一度言いますが、車上荒らしは売っても大してお金にならないような物でも盗んでいきます。
持ち帰らないにしろ、ダッシュボードなどの見えない部分にしまっておきましょう。


被害に遭いやすい場所や時間帯がある!

泥棒=人目のないところでこっそり、、、
というイメージですが、車上荒らしが起こりやすい場所や時間帯には傾向があります。

一般社団法人日本損害保険協会のデータによると、
車上荒らしが起こりやすいのはイメージ通り、22時から9時の深夜から朝 にかけてです。
約7割の車上荒らし被害がこの時間帯に発生していると言われています。

そして最も車上荒らしが起こりやすい場所は意外な結果に。
車両本体盗難の発生場所については、51.3%と過半数が「自宅(屋外)」で発生しています。
「契約駐車場(屋外)」も含めると、車両本体盗難の74.1%が屋外で発生しており、
屋外駐車場の車両が圧倒的に狙われやすい傾向があります。


 盗難に効く!防犯対策は意外にアナログ?!

コンビニやスーパーなどちょっと車を離れる際、うっかり鍵をあけたまま荷物を置き去りにして車を離れていませんか?
まずはキーを付けたままで車から離れないというのが重要。
いまだに自動車盗難件数の4分の1は「キーあり」盗難なのです。
スペアキーをバンパーの裏や車体下に貼り付けるのも絶対にNGです。

イモビライザーをはじめとする各種盗難防止装置の普及により自動車盗難は年々大幅に減少したものの、
キープログラマーによってイモビライザーを解除し、IDを書き換えたりして盗んでいったり
スマートキーを「電波ジャック」することで離れた場所のキーと車を照合させてロック解除をしたりと
近年は新しい手口が広まりつつあります。
 

最新の盗難防止システムでも防ぎきれない犯罪ですが、

防犯シャッター付きの車庫に入れる
ワイパーに挟まれたチラシはマメに片付ける
こまめに洗車する
あまり乗らない車も週に一度は動かす

など、意外にもアナログな対策が予知防犯として機能します。
車両保険に入ることはもちろんマストですが、鍵がついていたり、ドアロックをしていなかったりなど
ユーザー側に少しでも過失があると保険金が支払われない場合もあるので注意しましょう!


いかがでしたか?
狙われやすい車の特徴に当てはまっていた、、、という方も、そうでない方も
ぜひこの機会に愛車の防犯対策を見直してみてくださいね。
何もしていない!という方も、
まずは簡単にできる防犯対策からはじめて、愛車をしっかり守りましょう!

ちょっと気を付けるだけで、防げる被害があります。
もちろん、どんなに気を付けていても起こってしまうこともあります。

起こってしまった後、犯人を捕まえるために役に立つのは防犯カメラです。
何も起こらないのが一番良いですが、もしものために設置しておくことをおすすめします。




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